米連邦第5巡回区控訴裁判所は10月23日、入国管理当局に拘束された移民について、保釈審問を受ける権利は米国憲法上保障されていないとの判断を示した。裁判官10人が賛成、7人が反対し、7月の小法廷判断を覆した。
米控訴裁、保釈審問を巡る従来判断を変更
ロイター通信によると、今回の判断は、移民税関捜査局(ICE)に拘束された人が釈放の可否を審査する手続きを受けられるかを巡るものだ。
7月の小法廷判断は、90日を超えて拘束する場合、憲法上の理由から保釈審問が必要だとしていた。
しかし、第5巡回区控訴裁判所の大法廷は、この判断を覆した。
テキサスなど3州に影響
第5巡回区の管轄地域
第5巡回区控訴裁判所は、テキサス、ルイジアナ、ミシシッピの3州を管轄する。
これらの州には大規模な移民収容施設があり、拘束された移民の司法手続きに関係する判断となる。
ただし、今回の判決が米国内のすべての移民拘束事件に同じ形で直ちに適用されるわけではない。
憲法上の権利と法律上の権利は別問題
今回の判決は、保釈審問を受ける権利が憲法によって保障されているかという問題を扱った。
一方、連邦最高裁判所は、移民法などの法律に基づいて保釈審問が義務付けられるかについて、別の事件で審理する予定となっている。
憲法上の保障を否定することと、すべての法律上の保釈審問制度が廃止されることは同じではない。
政府は歓迎、移民支援団体は批判
国土安全保障省の反応
米国土安全保障省は、今回の判断を歓迎した。
政府側は、移民拘束を巡る現行の運用を支持する立場を示している。
反対意見は長期拘束を懸念
反対した裁判官らは、行政当局による長期拘束に対する司法審査の必要性を強調した。
移民支援団体も、拘束された人が釈放の可否を争う機会を失うことへの懸念を表明している。
今後は、最高裁での審理や他の巡回区での判断との関係が焦点となる。
今後の注目点
今回の判決は、米国の移民政策を巡る司法判断の一つとなる。
今後の確認事項は、連邦最高裁の審理、移民拘束の運用、保釈審問に関する他の裁判所の判断などだ。
拘束人数や審問件数への実際の影響については、今後公表される統計に基づいて評価する必要がある。
