イラン外相、ホルムズ海峡の管理は戦争前に戻らないと表明

イランのアッバス・アラグチ外相は2026年10月25日、首都テヘランで演説し、ホルムズ海峡の航路と管理体制は米国・イスラエルとの戦争以前の状態には戻らないとの認識を示した。イランのメヘル通信が同日報じた。新たな通航規則の発効や、周辺国との正式合意を発表したものではない。

航路と管理体制の変更を示唆

発言はハラジ文書センター・博物館の開設行事で行われた。アラグチ氏は、戦争によって地域の安全保障環境に変化が生じたと主張し、今後の航路や管理体制も従来と同じにはならないとの立場を示した。

ただし、今回の発言だけで新たな通航条件が定まったとはいえない。航路の具体的な位置、通航の申請手続き、料金、外国船舶への適用方法、実施開始日などの制度の詳細は、確認した報道では明らかになっていない。外相の政策上の認識と、船舶の運航に適用される正式な措置を区別する必要がある。

オマーンと接する海上輸送の要衝

ホルムズ海峡はイランとオマーンの間にある国際海上輸送の要衝である。アラグチ氏は、両国が沿岸国として従来から海峡の安全や環境保護を担ってきたと説明した。これはイラン側の立場の表明であり、オマーン政府との新たな共同合意を確認するものではない。

海峡の管理変更という政治的な表現を、全面的な通航再開や新航路の正式承認と同一視することはできない。通航条件の変更が具体化する場合には、関係当局の航行通知やオマーン側の説明との照合が必要となる。

対米交渉と軍事的緊張

イランは米国との外交交渉そのものを拒否していないとする一方、戦争終結や制裁などを巡り対立が続く。パキスタンやカタールなどを通じた外交接触も伝えられているが、今回の発言によって米国との新たな合意が成立したことは確認されていない。

アラグチ氏は同じ演説で、米国とイスラエルによる軍事行動を批判し、再攻撃への警告も示した。こうした発言はイラン政府の抑止姿勢を示すものだが、具体的な攻撃の実施や新たな戦闘開始を確認した情報ではない。

発言日と掲載日を区別

本件の発言日は10月25日であり、26日に新たな海峡管理制度が施行されたというニュースではない。26日時点で確認できた資料に基づくと、外相が戦争前への復帰を否定したことと、実際の通航制度の変更内容との間には、なお確認すべき事項が残っている。

出典

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(2026年10月26日)